キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルの原発性滲出性中耳炎の1例

1歳,避妊メス,キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(CKCS)が右耳の痒み動作を主訴に来院した。耳鏡検査では,外耳炎の所見はなかったが,膨隆した鼓膜が確認できた。MRI検査所見では,右鼓室内にT2強調画像で高信号の物質が貯留していた。耳道内視鏡下で鼓膜切開したところ粘稠性の高い灰白色をした粘液が多量に漏出した。処置から2週間後には,ほとんどかゆみ動作はみられなかった。以上の経過より,本症例を原発性滲出性中耳炎(primary secretory otitis media;PSOM)と診断した。...

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Bibliographic Details
Published in獣医臨床皮膚科 Vol. 20; no. 2; pp. 91 - 95
Main Author 長谷川, 剛拡
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本獣医皮膚科学会 2014
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ISSN1347-6416
1881-2236
DOI10.2736/jjvd.20.91

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Summary:1歳,避妊メス,キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル(CKCS)が右耳の痒み動作を主訴に来院した。耳鏡検査では,外耳炎の所見はなかったが,膨隆した鼓膜が確認できた。MRI検査所見では,右鼓室内にT2強調画像で高信号の物質が貯留していた。耳道内視鏡下で鼓膜切開したところ粘稠性の高い灰白色をした粘液が多量に漏出した。処置から2週間後には,ほとんどかゆみ動作はみられなかった。以上の経過より,本症例を原発性滲出性中耳炎(primary secretory otitis media;PSOM)と診断した。
ISSN:1347-6416
1881-2236
DOI:10.2736/jjvd.20.91