岡山県における電話アンケート調査を基にした緩和ケア認知度の経年的変化─野の花プロジェクトによる一般県民への緩和ケア啓発活動の開始前後での検討

【目的】岡山県民の緩和ケアに対する理解度およびその経年変化を知り, 今後の野の花プロジェクトによる緩和ケア普及活動の参考とすることを目的とした. 【対象と方法】岡山県在住で20歳以上の一般県民600人を対象とした電話アンケート調査を2009年度と2010年度に行い, 比較検討した. 【結果】「緩和ケアという言葉を聞いたことがある」人は2009年37.3%, 2010年36.5%と不変であったが, 本人・家族ががんに罹患している場合は41.6%, 43.2%と軽度増加していた. 「緩和ケアについて聞きたい」との回答は2009年87.9%, 2010年86.3%で引き続き関心は高かった. 【考察】...

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Published inPalliative Care Research Vol. 8; no. 1; pp. 142 - 157
Main Authors 市原, 英基, 高下, 典子, 柚木, 三由起, 馬場, 華奈己, 野上, 浩實, 松岡, 順治, 松永, 尚
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本緩和医療学会 2013
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ISSN1880-5302
DOI10.2512/jspm.8.142

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Summary:【目的】岡山県民の緩和ケアに対する理解度およびその経年変化を知り, 今後の野の花プロジェクトによる緩和ケア普及活動の参考とすることを目的とした. 【対象と方法】岡山県在住で20歳以上の一般県民600人を対象とした電話アンケート調査を2009年度と2010年度に行い, 比較検討した. 【結果】「緩和ケアという言葉を聞いたことがある」人は2009年37.3%, 2010年36.5%と不変であったが, 本人・家族ががんに罹患している場合は41.6%, 43.2%と軽度増加していた. 「緩和ケアについて聞きたい」との回答は2009年87.9%, 2010年86.3%で引き続き関心は高かった. 【考察】2009年度と2010年度を比較し, 岡山県民の緩和ケアへの認知度に著しい変化はみられなかった. しかしながら, 緩和ケアへの関心は高く, 今後も地道に普及活動を継続し, 緩和ケアの認知度を高めていくことが必要と考えられた.
ISSN:1880-5302
DOI:10.2512/jspm.8.142