早期胃癌ESD中,偶発的に発見した平滑筋腫を同時一括切除した1例
「症例」患者: 85歳 男性 主訴: 愁訴なし. 現病歴: スクリーニング目的の上部消化管内視鏡検査(EGD)にて胃噴門部小弯に発赤調陥凹性病変を認め, 生検にてAdenocarcinoma(tub1)の結果となり, 内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection; ESD)施行の方針とした. 既往歴: 甲状腺機能低下症, 脂質異常症. 診断と治療: 術前観察のEGDでは, 背景胃粘膜は木村・竹本分類O-1の萎縮性変化を認め, Helicobacter pylori現感染の所見であった. 白色光にて噴門部小弯に50mm大の一部隆起を伴う発赤調陥凹性病変...
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Published in | Progress of Digestive Endoscopy Vol. 104; no. 1; pp. 81 - 83 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
21.06.2024
日本消化器内視鏡学会関東支部会 |
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Summary: | 「症例」患者: 85歳 男性 主訴: 愁訴なし. 現病歴: スクリーニング目的の上部消化管内視鏡検査(EGD)にて胃噴門部小弯に発赤調陥凹性病変を認め, 生検にてAdenocarcinoma(tub1)の結果となり, 内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection; ESD)施行の方針とした. 既往歴: 甲状腺機能低下症, 脂質異常症. 診断と治療: 術前観察のEGDでは, 背景胃粘膜は木村・竹本分類O-1の萎縮性変化を認め, Helicobacter pylori現感染の所見であった. 白色光にて噴門部小弯に50mm大の一部隆起を伴う発赤調陥凹性病変を認め, インジゴカルミン散布では口側の扁平隆起と肛門側の明瞭な陥凹が視認された. NBI(Narrow Band Imaging)併用拡大内視鏡像では, 明瞭なdemarcation lineが視認され, 口径不同・形状不均一を伴う異常血管を認めた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.104.1_81 |