退院後断端損傷を繰り返し、介入に難渋した膝関節離断症例~入院から退院後の経過
【目的】デメリットが多く選択されることが少ないといわれる糖尿病壊疽による膝関節離断(以下、膝離断)術後の症例を回復期リハビリテーションから外来リハビリテーションまでを経験したので報告する。入院中は義足不適合による疼痛の出現、退院後は治療を要する頻回な断端損傷に難渋した。【症例】40歳代男性。右足部糖尿病壊疽、右下腿ガス壊疽により緊急で右膝離断術を施行。術後5週目に当院に入院し回復期リハビリテーション開始。術後21週目に仮義足完成後、自宅退院。その後、本義足作成目的で外来リハビリテーションを開始。しかし、治療を要する断端損傷が2回生じ、義足作成に難渋した。術後110週目に本義足が完成し現在は定期...
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Published in | 支援工学理学療法学会誌 Vol. 2; no. 2; pp. 58 - 65 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本支援工学理学療法学会
25.03.2023
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Subjects | |
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ISSN | 2436-6951 |
DOI | 10.57302/jatpt.2.2_58 |
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Summary: | 【目的】デメリットが多く選択されることが少ないといわれる糖尿病壊疽による膝関節離断(以下、膝離断)術後の症例を回復期リハビリテーションから外来リハビリテーションまでを経験したので報告する。入院中は義足不適合による疼痛の出現、退院後は治療を要する頻回な断端損傷に難渋した。【症例】40歳代男性。右足部糖尿病壊疽、右下腿ガス壊疽により緊急で右膝離断術を施行。術後5週目に当院に入院し回復期リハビリテーション開始。術後21週目に仮義足完成後、自宅退院。その後、本義足作成目的で外来リハビリテーションを開始。しかし、治療を要する断端損傷が2回生じ、義足作成に難渋した。術後110週目に本義足が完成し現在は定期的な外来フォローは終了している。【結論】糖尿病の膝離断患者の断端損傷を予防するためには、適合したソケットの作成や、入院中からの患者教育の定着、退院後の継続した指導が重要である。 |
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ISSN: | 2436-6951 |
DOI: | 10.57302/jatpt.2.2_58 |