抗CGRP抗体,抗CGRP受容体抗体 臨床試験からreal–world dataへ

「はじめに」片頭痛患者は, 頭痛発作により日常生活や社会生活に多大な影響をきたすことが知られている. 以前は, 片頭痛の治療に関して満足の得るものが行われていなかったが, 急性期治療薬であるtriptanが登場してから, 片頭痛治療は画期的な変化がもたらされた. それでも, 最近の報告において片頭痛の障害生存年数は, 世界で第2位, 日本で第4位と健康状態が悪化した中で生活することを余儀なくされている. さらに, 予防療法に関しては, 抗てんかん薬, β遮断薬, 抗うつ薬等が用いられてきたが, 効果が得られない場合や長期間使用による安全性への懸念が課題として挙げられている. そのため, これま...

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Published in神経治療学 Vol. 38; no. 4; pp. 638 - 642
Main Authors 辰元, 宗人, 平田, 幸一, 鈴木, 紫布, 椎名, 智彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本神経治療学会 2021
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ISSN0916-8443
2189-7824
DOI10.15082/jsnt.38.4_638

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Summary:「はじめに」片頭痛患者は, 頭痛発作により日常生活や社会生活に多大な影響をきたすことが知られている. 以前は, 片頭痛の治療に関して満足の得るものが行われていなかったが, 急性期治療薬であるtriptanが登場してから, 片頭痛治療は画期的な変化がもたらされた. それでも, 最近の報告において片頭痛の障害生存年数は, 世界で第2位, 日本で第4位と健康状態が悪化した中で生活することを余儀なくされている. さらに, 予防療法に関しては, 抗てんかん薬, β遮断薬, 抗うつ薬等が用いられてきたが, 効果が得られない場合や長期間使用による安全性への懸念が課題として挙げられている. そのため, これまでに多くの新規薬剤の開発が試みられてきた.
ISSN:0916-8443
2189-7824
DOI:10.15082/jsnt.38.4_638