インピーダンス計測による衣類型呼吸モニタリングデバイスの開発

呼吸は自律神経活動と密接に関与しており,心拍と呼吸は相互に影響を及ぼしている.そのため呼吸を簡易に計測することができれば,自律神経活動の評価に応用することができる.そこで本研究は,呼吸計測が可能な衣類型デバイス(スマートウェア)の開発を目的とした. 健常成人男性10名(年齢:21.7 ± 1.3歳)にスマートウェアを着用させ呼吸を測定し,比較方法としてサーミスタを被験者の鼻と口に設置し,生体信号計測装置(PolymateV AP5141)より呼吸を記録した.計測は座位にて1分間のインピーダンス計測と呼吸を同時に計測し,加えて呼吸数の変化にも対応できるか否かを確認するために,呼吸統制を2条件行っ...

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Published in生体医工学 Vol. Annual58; no. Abstract; p. 408
Main Authors 瀧, 千波, 宮本, 成生, 塩澤, 成弘, 豊吉, 巧也, 後藤, 大輔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2020
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual58.408

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Summary:呼吸は自律神経活動と密接に関与しており,心拍と呼吸は相互に影響を及ぼしている.そのため呼吸を簡易に計測することができれば,自律神経活動の評価に応用することができる.そこで本研究は,呼吸計測が可能な衣類型デバイス(スマートウェア)の開発を目的とした. 健常成人男性10名(年齢:21.7 ± 1.3歳)にスマートウェアを着用させ呼吸を測定し,比較方法としてサーミスタを被験者の鼻と口に設置し,生体信号計測装置(PolymateV AP5141)より呼吸を記録した.計測は座位にて1分間のインピーダンス計測と呼吸を同時に計測し,加えて呼吸数の変化にも対応できるか否かを確認するために,呼吸統制を2条件行った(呼吸数15回/分,呼吸数30回/分).スマートウェアから得られた電気信号は,AD変換器(PowerLab 16/30)を用いてデジタル信号に変換し,データロガーソフトウェア(LabChart ver.7)からデータを取得した.サンプリング周波数は1kHzとした.計測された信号に対し,ピーク検出によって呼吸数を算出した後,両装置での呼吸数を比較した. 両条件間で,呼吸数が一致したのは,8名であり,一致しなかった2名はそれぞれ1回のみの誤差であった.本研究のスマートウェアは,CC5誘導で電極を配置していたが,被験者によっては呼吸動作が異なるため誤差が生じた可能性が考えられる.本研究より,インピーダンス計測による呼吸モニタリングデバイスの開発ができた.
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual58.408