Cefotiamの髄液内移行に関する研究

脳神経外科領域においてMicrosurgical techniqueの発達に伴い, 緻密な手術が可能となつたが, 我々が考慮しなければならないものの1つに術後の感染予防がある。このため術前, 術中及び術後早期から種々の抗生剤が使われているのが現状である。しかしながら, 頭蓋内には血液脳関門あるいは血液髄液関門が存在するため, 抗生剤の選択及び投与に際してはこの点に留意しなければならない1)。 Cefbtiam (CTM) はグラム陽性及び陰性菌に対して広い抗菌スペクトラムを有するセフェム系抗生剤である2)。 今回・主に開頭術施行患者を対象にCTMを単回静注し, 本剤の髄液内移行について検討する...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 36; no. 2; pp. 213 - 220
Main Authors 浅井, 昭雄, 花村, 哲, 井合, 茂夫, 真柳, 佳昭, 江口, 恒良
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 01.02.1983
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ISSN0368-2781
2186-5477
DOI10.11553/antibiotics1968b.36.213

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Summary:脳神経外科領域においてMicrosurgical techniqueの発達に伴い, 緻密な手術が可能となつたが, 我々が考慮しなければならないものの1つに術後の感染予防がある。このため術前, 術中及び術後早期から種々の抗生剤が使われているのが現状である。しかしながら, 頭蓋内には血液脳関門あるいは血液髄液関門が存在するため, 抗生剤の選択及び投与に際してはこの点に留意しなければならない1)。 Cefbtiam (CTM) はグラム陽性及び陰性菌に対して広い抗菌スペクトラムを有するセフェム系抗生剤である2)。 今回・主に開頭術施行患者を対象にCTMを単回静注し, 本剤の髄液内移行について検討する機会を得たので, 以下にその成績を報告する。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.36.213