切断原因と年齢, 義足作成期間の変化
四肢切断の原因は, 外傷・悪性腫瘍・抹消循環障害の3つに大別される。近年, 患肢温存療法や化学療法の進歩により悪性腫瘍による切断は減少傾向を示し, 抹消循環障害による切断は増加傾向を示すという報告があ。これらの報告をより詳細に分析するために, 当院における1968年から現在までの切断者の動向を調査した。対象者は当院で切断した179名(190肢), 年齢は0歳〜85歳(平均36.6歳)であった。方法は年度別切断原因の推移, 年齢別切断原因, 切断原因別本義足作成までの期間, 使用ソケットの変遷等を調査した。切断原因では悪性腫瘍による切断が, 1970年代をピークに減少している。一方, 抹消循環障...
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Published in | 東京保健科学学会誌 Vol. 3; no. 3; pp. 163 - 165 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本保健科学学会
2000
Japan Academy of Health Sciences |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1344-3844 2433-149X |
DOI | 10.24531/jjhs.3.3_163 |
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Summary: | 四肢切断の原因は, 外傷・悪性腫瘍・抹消循環障害の3つに大別される。近年, 患肢温存療法や化学療法の進歩により悪性腫瘍による切断は減少傾向を示し, 抹消循環障害による切断は増加傾向を示すという報告があ。これらの報告をより詳細に分析するために, 当院における1968年から現在までの切断者の動向を調査した。対象者は当院で切断した179名(190肢), 年齢は0歳〜85歳(平均36.6歳)であった。方法は年度別切断原因の推移, 年齢別切断原因, 切断原因別本義足作成までの期間, 使用ソケットの変遷等を調査した。切断原因では悪性腫瘍による切断が, 1970年代をピークに減少している。一方, 抹消循環障害による切断は1980年代より急激に増加し, それに伴い切断者の高齢化が進んでいる。また抹消循環障害による切断では, 悪性腫瘍による切断より本義足完成までの期間が延長する傾向がみられた。 |
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ISSN: | 1344-3844 2433-149X |
DOI: | 10.24531/jjhs.3.3_163 |