施設高齢者におけるBarthel Indexの交差妥当化

本研究は,高齢者施設利用者を対象としてBarthel Index(BI)の交差妥当性を明らかにすることを目的とした。調査対象は,S県内すべての特別養護老人ホーム(111施設)の入所者7,215名および老人保健施設(58施設)の入所者5,807名の計12,302名(2000年11月現在)とした。BIの測定は,各施設でその利用者を主として介護している寮母に依頼した。BIの構成概念妥当性(交差妥当性)の検討にあたっては,Wadeらの報告を基礎に1因子モデルを措定し,確証的因子分析を行った。加えて,本データを性および年齢階層別に6群に分割したデータを用いてBIの因子不変性を確認した。その結果,BIの1...

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Published in東京保健科学学会誌 Vol. 5; no. 4; pp. 230 - 237
Main Authors 桐野, 匡史, 中嶋, 和夫, 矢嶋, 裕樹, 新田, 收
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本保健科学学会 2003
Japan Academy of Health Sciences
Subjects
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ISSN1344-3844
2433-149X
DOI10.24531/jjhs.5.4_230

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Summary:本研究は,高齢者施設利用者を対象としてBarthel Index(BI)の交差妥当性を明らかにすることを目的とした。調査対象は,S県内すべての特別養護老人ホーム(111施設)の入所者7,215名および老人保健施設(58施設)の入所者5,807名の計12,302名(2000年11月現在)とした。BIの測定は,各施設でその利用者を主として介護している寮母に依頼した。BIの構成概念妥当性(交差妥当性)の検討にあたっては,Wadeらの報告を基礎に1因子モデルを措定し,確証的因子分析を行った。加えて,本データを性および年齢階層別に6群に分割したデータを用いてBIの因子不変性を確認した。その結果,BIの1因子モデルの適合度は統計学的な許容水準を満たすと同時に,性,年齢において不変の因子構造を持つことが支持された。これらの結果は,BIが本部の高齢者施設利用者に対しても適用可能なことを示唆している。
ISSN:1344-3844
2433-149X
DOI:10.24531/jjhs.5.4_230