Neisseria gonorrhoeaeに対するtelithromycinのin vitro抗菌力

2002年4月から12月までの間に尿または生殖器分泌物から分離されたNeisseria gonorrhoeae212株に対するtelithromycin (TEL) の抗菌活性をマクロライド系抗菌薬erythromycin (EM), clarithromycin (CAM), ペニシリン系抗菌薬penicil1in G (PCG), セフェム系抗菌薬cefbdizime (CDZM), cefixime (CFIX), ニユーキノロン系抗菌薬levofloxacin (LVFX), テトラサイクリン系抗菌薬minocycline (MINO) およびアミノサイクリトール系抗菌薬spectin...

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Published inThe Japanese Journal of Antibiotics Vol. 58; no. 3; pp. 317 - 325
Main Authors 村谷, 哲郎, 新井, 進, 松本, 哲朗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益財団法人 日本感染症医薬品協会 25.06.2005
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ISSN0368-2781
2186-5477
DOI10.11553/antibiotics1968b.58.317

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Summary:2002年4月から12月までの間に尿または生殖器分泌物から分離されたNeisseria gonorrhoeae212株に対するtelithromycin (TEL) の抗菌活性をマクロライド系抗菌薬erythromycin (EM), clarithromycin (CAM), ペニシリン系抗菌薬penicil1in G (PCG), セフェム系抗菌薬cefbdizime (CDZM), cefixime (CFIX), ニユーキノロン系抗菌薬levofloxacin (LVFX), テトラサイクリン系抗菌薬minocycline (MINO) およびアミノサイクリトール系抗菌薬spectinomycin (SPCM) と比較検討した。TELのMICは, ≤0.039-0.25μg/mLに分布し, MIC50およびMIC90は, 0.125および0.25μg/mLであり, 測定経口抗菌薬の中では, 最も低い値を示した。TELのMIC50およびMIC90は, EMおよびCAMのそれらより, 8倍優れており, MINOより4および2倍, LVFXより16および64倍優れていた。CFIXとの比較では, MIC50は同じであったが, MIC90は2倍優れていた。注射薬では, PCG感受性株はわずか1.4%であったが, CDZM耐性株は存在せず, SPCMも1株を除いて, そのbreakpoint MICである32μg/mL以下で発育を阻止した。 TELは, 淋菌に対して0.25μg/mLで全ての株の発育を阻止するという強い抗菌力を有しており, 臨床的なbreakpoint MICは設定されていないが, 有効性が期待される薬剤である。投与法および投与量を考慮すれば, 淋菌に有効な経口抗菌薬となる可能性がある。
ISSN:0368-2781
2186-5477
DOI:10.11553/antibiotics1968b.58.317