ICU入室中の心臓大血管系の手術を受けた患者に対する日中の低照度補光効果
〔目的〕 侵襲の大きい手術を受けた患者を対象に低照度補光を実施し,術後のサーカディアンリズムの調整効果を検証することである。 〔対象及び方法〕 心臓血管系の手術患者を対象とした準実験研究である.患者の負担を減らすため,波長成分を考慮したLED光源の光照射装置を低照度条件で用いた.補光は,術後1日目より,昼間4時間,計12時間にわたって実施した。補光と術後サーカディアンリズムの関連性については,深部体温とメラトニン血中濃度で評価した。 〔結果〕 患者の深部体温は,補光開始1日目よりも2日目でより24時間周期に近づき,あてはめ度もよくなる傾向が示された。また,Friedman法を用いて,...
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Published in | 日本看護研究学会雑誌 Vol. 32; no. 4; pp. 4_51 - 4_57 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本看護研究学会
01.09.2009
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Subjects | |
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ISSN | 2188-3599 2189-6100 |
DOI | 10.15065/jjsnr.20090416004 |
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Summary: | 〔目的〕 侵襲の大きい手術を受けた患者を対象に低照度補光を実施し,術後のサーカディアンリズムの調整効果を検証することである。 〔対象及び方法〕 心臓血管系の手術患者を対象とした準実験研究である.患者の負担を減らすため,波長成分を考慮したLED光源の光照射装置を低照度条件で用いた.補光は,術後1日目より,昼間4時間,計12時間にわたって実施した。補光と術後サーカディアンリズムの関連性については,深部体温とメラトニン血中濃度で評価した。 〔結果〕 患者の深部体温は,補光開始1日目よりも2日目でより24時間周期に近づき,あてはめ度もよくなる傾向が示された。また,Friedman法を用いて,時間経過に伴うメラトニン分泌量を比較したところ,P<0.0001にて有意差がみとめられた。 〔まとめ〕 低照度補光は,侵襲の大きい手術を受けた患者のサーカディアンリズムを調整できる可能性が示唆された。 |
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ISSN: | 2188-3599 2189-6100 |
DOI: | 10.15065/jjsnr.20090416004 |