新型コロナウイルス感染症の流行による地域在住高齢者の生活状況の変化の実態

新型コロナウイルス感染症(以下,新型コロナ)流行による高齢者の不安や生活状況の変化の実態を明らかにすることを目的として,2020年11月にシルバー人材センター登録者に無記名自記式質問紙調査を行った。調査内容は,属性と生活状況などとした。分析はχ 2検定とMann-WhitneyのU検定を用い,新型コロナによる生活状況の変化について性別による違いを検討した。新型コロナに対する不安の程度は男性6.80±2.32点,女性7.60±2.19点で女性が有意に高かった(p<0.001)。また,男性に比べて女性は,外出頻度が減少したと回答したもの(75.1%)や外出意欲が低下したもの(50.0%)が有意に多...

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Published in日本健康医学会雑誌 Vol. 31; no. 2; pp. 235 - 243
Main Authors 野田, さおり, 白井, みどり, 古田, 栞菜, 佐々木, 八千代
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康医学会 25.07.2022
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ISSN1343-0025
2423-9828
DOI10.20685/kenkouigaku.31.2_235

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Summary:新型コロナウイルス感染症(以下,新型コロナ)流行による高齢者の不安や生活状況の変化の実態を明らかにすることを目的として,2020年11月にシルバー人材センター登録者に無記名自記式質問紙調査を行った。調査内容は,属性と生活状況などとした。分析はχ 2検定とMann-WhitneyのU検定を用い,新型コロナによる生活状況の変化について性別による違いを検討した。新型コロナに対する不安の程度は男性6.80±2.32点,女性7.60±2.19点で女性が有意に高かった(p<0.001)。また,男性に比べて女性は,外出頻度が減少したと回答したもの(75.1%)や外出意欲が低下したもの(50.0%)が有意に多かった。新型コロナの生活で困っていることは,男女ともに「趣味活動ができない」が最も多かった。男性に比べて女性は,新型コロナに対する不安が大きく,外出頻度や外出意欲が低下したと回答したものが多かった。
ISSN:1343-0025
2423-9828
DOI:10.20685/kenkouigaku.31.2_235