めまい診断における考え方と診断基準
本邦においてめまいはありふれた症状の一つであるが,その診断・治療にはしばしば難渋することがある.めまい症状が回転性か非回転性かなどの性質のみに注目するのではなく,発症様式や症状発現の誘因に注目し診断を行うことで,疾患を整理して考えることができる.急性めまいに関しては,急性めまいの診療フローチャートも公表されておりその診断の一助となる.慢性めまいについては,一側前庭障害の代償不全,両側前庭機能障害,前庭性発作症,加齢性前庭障害,心因性めまい,持続性知覚性姿勢誘発めまい(persistent postural-perceptual dizziness: PPPD)などの鑑別疾患および診断基準を理解...
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Published in | JIBI INKOKA TEMBO Vol. 66; no. 1; pp. 46 - 50 |
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Main Author | |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
耳鼻咽喉科展望会
15.02.2023
Society of Oto-rhino-laryngology Tokyo |
Subjects | |
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ISSN | 0386-9687 1883-6429 |
DOI | 10.11453/orltokyo.66.1_46 |
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Summary: | 本邦においてめまいはありふれた症状の一つであるが,その診断・治療にはしばしば難渋することがある.めまい症状が回転性か非回転性かなどの性質のみに注目するのではなく,発症様式や症状発現の誘因に注目し診断を行うことで,疾患を整理して考えることができる.急性めまいに関しては,急性めまいの診療フローチャートも公表されておりその診断の一助となる.慢性めまいについては,一側前庭障害の代償不全,両側前庭機能障害,前庭性発作症,加齢性前庭障害,心因性めまい,持続性知覚性姿勢誘発めまい(persistent postural-perceptual dizziness: PPPD)などの鑑別疾患および診断基準を理解することで,診断に応じた治療選択を行うことが重要である. |
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ISSN: | 0386-9687 1883-6429 |
DOI: | 10.11453/orltokyo.66.1_46 |