経口法で切除した喉頭神経線維腫の1例
今回, 喉頭良性腫瘍の中でも稀である喉頭神経線維腫を経験した。 喉頭神経線維腫の治療法としては外科的治療が第一選択とされ, 経口喉頭直達法または外頸部切開法が選択される。 経口喉頭直達法での問題点として視野や作業スペースの狭さがあげられる。 われわれはこれらの問題点を解決する手段として超音波凝固切開装置 (ハーモニック ACE®) を用いた。 ハーモニック ACE® は超音波振動のエネルギーを用い, 軟組織の凝固と切開を同時に, かつ低温で行うことができ, 周辺組織への損傷と出血が少ないという特徴を持つ。 そのため経口喉頭直達法の狭い視野でも, 経口挿管困難であった喉頭線維腫に対しても根治切除...
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Published in | JIBI INKOKA TEMBO Vol. 58; no. 1; pp. 37 - 41 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
耳鼻咽喉科展望会
2015
Society of Oto-rhino-laryngology Tokyo |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0386-9687 1883-6429 |
DOI | 10.11453/orltokyo.58.1_37 |
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Summary: | 今回, 喉頭良性腫瘍の中でも稀である喉頭神経線維腫を経験した。 喉頭神経線維腫の治療法としては外科的治療が第一選択とされ, 経口喉頭直達法または外頸部切開法が選択される。 経口喉頭直達法での問題点として視野や作業スペースの狭さがあげられる。 われわれはこれらの問題点を解決する手段として超音波凝固切開装置 (ハーモニック ACE®) を用いた。 ハーモニック ACE® は超音波振動のエネルギーを用い, 軟組織の凝固と切開を同時に, かつ低温で行うことができ, 周辺組織への損傷と出血が少ないという特徴を持つ。 そのため経口喉頭直達法の狭い視野でも, 経口挿管困難であった喉頭線維腫に対しても根治切除しえたと考える。 |
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ISSN: | 0386-9687 1883-6429 |
DOI: | 10.11453/orltokyo.58.1_37 |