国立大学と公立大学による入学者選抜試験の改善のための統計的分析の事例

はじめに 国立と公立の大学による入学者の選抜は, 昭和54年以来, 全大学が共同に行う共通第1次学力試験(以下「共通1次試験」と略称する)と, 各大学が独自に行う第2次試験(以下「2次試験」と略称する)の組合せによって実施されている. これら2種類の試験の改善に資することを目的に行った統計的分析について, それぞれ1例ずつ報告する. 1.共通1次試験の選択科目間における差異の一般線型模型による分析(清水(1983), Yates (1936)) 共通1次試験の受験者が解答しなければならない科目は, 昭和54年から59年までつぎの通りであった. 国語, 数学, 外国語の3教科から各1科目. 社会...

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Published in行動計量学 Vol. 15; no. 1; pp. 43 - 52
Main Author 清水, 留三郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本行動計量学会 1987
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ISSN0385-5481
1880-4705
DOI10.2333/jbhmk.15.43

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Summary:はじめに 国立と公立の大学による入学者の選抜は, 昭和54年以来, 全大学が共同に行う共通第1次学力試験(以下「共通1次試験」と略称する)と, 各大学が独自に行う第2次試験(以下「2次試験」と略称する)の組合せによって実施されている. これら2種類の試験の改善に資することを目的に行った統計的分析について, それぞれ1例ずつ報告する. 1.共通1次試験の選択科目間における差異の一般線型模型による分析(清水(1983), Yates (1936)) 共通1次試験の受験者が解答しなければならない科目は, 昭和54年から59年までつぎの通りであった. 国語, 数学, 外国語の3教科から各1科目. 社会の倫理・社会, 政治・経済, 日本史, 世界史, 地理A, 地理Bの6科目の中から2科目を選択. 理科の物理, 化学, 生物, 地学の4科目の中から2科目を選択. 合計5教科7科目を解答した. 昭和54年に共通1次試験が実施され, 各科目の平均点等が発表されると, 高等学校関係者等から, 社会と理科の2教科における選択科目間の平均点の差の縮小を求める声が上がった.
ISSN:0385-5481
1880-4705
DOI:10.2333/jbhmk.15.43