東京女子医科大学附属東洋医学研究所鍼灸外来における顔面神経麻痺患者の受療行動調査
1992年3月~2022年2月までの30年間に当研究所鍼灸外来を受診した顔面神経麻痺患者867例の受療行動を調査した。その結果,医療機関からの紹介452例(52.1%),Web 閲覧294例(33.9%),知人からの紹介70例(8.1%),その他51例(5.9%)であった。Web 閲覧が受療行動に繋がった例を2003年3月~2013年2月(10年)と2013年3月~2022年2月(9年)で比較すると,前者9例,後者285例と31.7倍に増加した。2013年に当研究所 Web サイトに,自著論文に基づく顔面神経麻痺の鍼治療方針を掲載したことが,この増加の主な要因と考えられた。また,当研究所 We...
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Published in | 日本東洋医学雑誌 Vol. 75; no. 4; pp. 321 - 327 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本東洋医学会
2024
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Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0287-4857 1882-756X |
DOI | 10.3937/kampomed.75.321 |
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Summary: | 1992年3月~2022年2月までの30年間に当研究所鍼灸外来を受診した顔面神経麻痺患者867例の受療行動を調査した。その結果,医療機関からの紹介452例(52.1%),Web 閲覧294例(33.9%),知人からの紹介70例(8.1%),その他51例(5.9%)であった。Web 閲覧が受療行動に繋がった例を2003年3月~2013年2月(10年)と2013年3月~2022年2月(9年)で比較すると,前者9例,後者285例と31.7倍に増加した。2013年に当研究所 Web サイトに,自著論文に基づく顔面神経麻痺の鍼治療方針を掲載したことが,この増加の主な要因と考えられた。また,当研究所 Web サイトへの掲載は,学外の医療機関からの紹介患者の増加にも影響を与えたことが示唆された。今後,学術論文に基づく情報発信ならびに医療連携の構築が望まれる。 |
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ISSN: | 0287-4857 1882-756X |
DOI: | 10.3937/kampomed.75.321 |