病院内で発生した腸管出血性大腸菌感染症のアウトブレイク
平成14年8月, 鹿児島大学医学部附属病院において入院中の患者から腸管出血性大腸菌O157感染症患者が発生した. O157を5例の患者から検出し, うち3例は有症状, 2例は無症状であった. 5例とも成人患者でありすべて異なる階の異なる病棟から1名ずつの発生であった. 小児の発症はなかった. O157を検出した5例を含め, 最終的に患者573名, 感染患者家族6名, 職員等425名, 計1,004名で便培養が実施されたが, O157が検出されたのは入院中の患者5名のみであり, 二次感染症患者は発生しなかった. 同時期に発生していること, 検出されたO157のパルスフィールド電気泳動所見が一致す...
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Published in | 環境感染 Vol. 19; no. 3; pp. 383 - 388 |
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Main Authors | , , , , , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本環境感染学会
2004
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Subjects | |
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ISSN | 0918-3337 1884-2429 |
DOI | 10.11550/jsei1986.19.383 |
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Summary: | 平成14年8月, 鹿児島大学医学部附属病院において入院中の患者から腸管出血性大腸菌O157感染症患者が発生した. O157を5例の患者から検出し, うち3例は有症状, 2例は無症状であった. 5例とも成人患者でありすべて異なる階の異なる病棟から1名ずつの発生であった. 小児の発症はなかった. O157を検出した5例を含め, 最終的に患者573名, 感染患者家族6名, 職員等425名, 計1,004名で便培養が実施されたが, O157が検出されたのは入院中の患者5名のみであり, 二次感染症患者は発生しなかった. 同時期に発生していること, 検出されたO157のパルスフィールド電気泳動所見が一致することより, 院内集団発生と考えられたが, 感染源, 感染ルートは特定できなかった. |
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ISSN: | 0918-3337 1884-2429 |
DOI: | 10.11550/jsei1986.19.383 |