日本外傷データバンクの解析にて得られた生存予測ロジスティック回帰式の検証

本研究は,2005年〜2008年の間に日本外傷データバンク(以下JTDB)に登録されたデータを用いて作成された生存予測ロジスティック回帰式のモデルの妥当性を2009年〜2013年のJTDBデータにて検証し,日本における鈍的外傷患者の生存予測式を提唱することを目的とした.その結果,2009年〜2013年のデータを用いてもその正診率(94.56%)は高く,妥当性が示された.また,独立変数から呼吸数を省いた回帰式でもほぼ同等の正診率を持ち,また,小数点3以下で四捨五入し係数を単純化した回帰式においても,正診率は保たれることも確認できた.よって我々は,日本における生存予測式として,Ps=1/(1+e-...

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Published inJournal of the Japanese Association for the Surgery of Trauma Vol. 29; no. 4; pp. 380 - 384
Main Authors 佐々木, 亮, 鈴木, 貴明, 植村, 樹, 木村, 昭夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本外傷学会 2015
The Japanese Association for the Surgery of Trauma
Subjects
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ISSN1340-6264
2188-0190
DOI10.11382/jjast.29.380

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Summary:本研究は,2005年〜2008年の間に日本外傷データバンク(以下JTDB)に登録されたデータを用いて作成された生存予測ロジスティック回帰式のモデルの妥当性を2009年〜2013年のJTDBデータにて検証し,日本における鈍的外傷患者の生存予測式を提唱することを目的とした.その結果,2009年〜2013年のデータを用いてもその正診率(94.56%)は高く,妥当性が示された.また,独立変数から呼吸数を省いた回帰式でもほぼ同等の正診率を持ち,また,小数点3以下で四捨五入し係数を単純化した回帰式においても,正診率は保たれることも確認できた.よって我々は,日本における生存予測式として,Ps=1/(1+e-b)b=-0.76+1.03×Revised Trauma Score-0.07×Injury Severity Score-0.04×年齢とすることを提唱する.
ISSN:1340-6264
2188-0190
DOI:10.11382/jjast.29.380