外来化学療法患者に対するNST活動の実際

近年化学療法の多種多様化にともない、治療の舞台が病棟から外来へシフトする傾向があり、外来患者に対する栄養管理が重要視されてきている。これを担うのがNSTであるが、入院患者と外来患者のNST活動においての大きな相違は、①入院患者は常に栄養管理・モニタリングができるが外来患者は再診日のみである②入院患者への食事提供・栄養管理を行うのは病院・医療者であるが外来患者は患者本人もしくはその家族であるという点であり、これを十分に理解したうえでNST活動に従事する必要がある。また患者の訴えも入院患者よりは多岐にわたり、多職種で対応しないと難渋するケースもしばしば経験する。これら入院患者と外来患者の相違点によ...

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Published in日本静脈経腸栄養学会雑誌 Vol. 33; no. 4; pp. 1006 - 1012
Main Authors 河合, 杏奈, 永原, 央, 林恵, 津子, 天野, 良亮, 大平, 雅一, 中村, 瑞穂, 花山, 佳子, 堀, 栄里, 中野, 妙子, 野田, 論
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本静脈経腸栄養学会 2018
Subjects
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ISSN2189-0161
2189-017X
DOI10.11244/jspen.33.1006

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Summary:近年化学療法の多種多様化にともない、治療の舞台が病棟から外来へシフトする傾向があり、外来患者に対する栄養管理が重要視されてきている。これを担うのがNSTであるが、入院患者と外来患者のNST活動においての大きな相違は、①入院患者は常に栄養管理・モニタリングができるが外来患者は再診日のみである②入院患者への食事提供・栄養管理を行うのは病院・医療者であるが外来患者は患者本人もしくはその家族であるという点であり、これを十分に理解したうえでNST活動に従事する必要がある。また患者の訴えも入院患者よりは多岐にわたり、多職種で対応しないと難渋するケースもしばしば経験する。これら入院患者と外来患者の相違点により外来NST活動では様々な解決すべき課題があり、これらの課題の検証を積み重ね、外来化学療法患者に対する栄養管理の体系を確立することが急務である。
ISSN:2189-0161
2189-017X
DOI:10.11244/jspen.33.1006