c面配向フッ化アパタイト膜の結晶成長メカニズムの検討

我々は、電気的異方性を持つアパタイトを、バイオチップに応用するための研究を行ってきた。電気的異方性は、アパタイトの結晶方位に依存するため、その配向制御技術が重要である。バイオチップは殆どの場合、ウェット環境で使用し、タンパク質、細胞等の吸着/脱離を原理としてモニターするため、試料のコンタミネーションを防ぐよう、ディスポーザブル型デバイスとして開発することが好ましい。従来、ハイドロキシアパタイトのc面配向膜は高価な単結晶Al2O3基板上へエピタキシャル成長することにより作製してきたが、ディスポーザブルとするには安価な基板上へ成膜する技術が求められる。我々はハイドロキシアパタイトの一部をFで置換し...

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Published inTransactions of Japanese Society for Medical and Biological Engineering Vol. Annual57; no. Abstract; p. S182_1
Main Authors 渡部, 由香, 岡田, 悠希, 楠, 正暢, 佐藤, 匠海
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本生体医工学会 2019
Japanese Society for Medical and Biological Engineering
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ISSN1347-443X
1881-4379
DOI10.11239/jsmbe.Annual57.S182_1

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Summary:我々は、電気的異方性を持つアパタイトを、バイオチップに応用するための研究を行ってきた。電気的異方性は、アパタイトの結晶方位に依存するため、その配向制御技術が重要である。バイオチップは殆どの場合、ウェット環境で使用し、タンパク質、細胞等の吸着/脱離を原理としてモニターするため、試料のコンタミネーションを防ぐよう、ディスポーザブル型デバイスとして開発することが好ましい。従来、ハイドロキシアパタイトのc面配向膜は高価な単結晶Al2O3基板上へエピタキシャル成長することにより作製してきたが、ディスポーザブルとするには安価な基板上へ成膜する技術が求められる。我々はハイドロキシアパタイトの一部をFで置換したフッ化アパタイトであれば、アモルファス石英ガラス基板上にc面配向できることを見出し、その成膜技術を確立してきた。本研究では、その結晶成長のメカニズムについて検討を行ったので報告する。
ISSN:1347-443X
1881-4379
DOI:10.11239/jsmbe.Annual57.S182_1