生物学的製剤投与中の女性患者における家事労働の実態調査
はじめに:関節リウマチ(RA)は生物学的製剤(BIO)の出現により臨床的寛解が治療目標となり,機能的寛解が最も重要な目標である.当院では機能評価の方法としてHAQ-DIを採用しているが,HAQ-DIでは女性特有の家事労働の状況を十分に把握できない現状がある. 目的:機能的寛解にあるBIO投与中女性RA患者の家事労働の満足度を調査する.対象:BIO投与中,HAQ-DI≦0.5かつDAS28(ESR)が寛解又は低疾患活動性に達している女性患者38名 方法:家事労働(料理,洗濯,掃除)について独自のアンケートを作成.評価方法はHAQ-DIを参考にした.また料理,洗濯,掃除の満足度をVASで評価した....
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Published in | 臨床リウマチ Vol. 27; no. 3; pp. 171 - 177 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
2015
The Japanese Society for Clinical Rheumatology and Related Research |
Subjects | |
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ISSN | 0914-8760 2189-0595 |
DOI | 10.14961/cra.27.171 |
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Summary: | はじめに:関節リウマチ(RA)は生物学的製剤(BIO)の出現により臨床的寛解が治療目標となり,機能的寛解が最も重要な目標である.当院では機能評価の方法としてHAQ-DIを採用しているが,HAQ-DIでは女性特有の家事労働の状況を十分に把握できない現状がある. 目的:機能的寛解にあるBIO投与中女性RA患者の家事労働の満足度を調査する.対象:BIO投与中,HAQ-DI≦0.5かつDAS28(ESR)が寛解又は低疾患活動性に達している女性患者38名 方法:家事労働(料理,洗濯,掃除)について独自のアンケートを作成.評価方法はHAQ-DIを参考にした.また料理,洗濯,掃除の満足度をVASで評価した. 結果:平均年齢57.7歳,HAQ-DI平均0.18だった.38名中30名が臨床的寛解,8名が低疾患活動性だった.各家事労働の分類の中で評価が低かったのは,料理の項目では「料理の入った鍋やフライパンを持つ」,洗濯の項目では「洗濯ばさみをつまむ」,掃除の項目では「布団を干す」だった.また掃除の満足度VASの平均は2.84と他の家事労働と比較して最も評価が低かった. 結論:機能的寛解にあっても女性RA患者においては,家事労働で不便さを感じ,不満足な状況がある事がわかった.今後家事労働での不便さを把握し,セラピストと連携することでリハビリによる機能回復や補助具作成などで家事労働の質向上を検討する必要がある. |
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ISSN: | 0914-8760 2189-0595 |
DOI: | 10.14961/cra.27.171 |