乗り心地の不快感を抑制するストレッチャー回転法

本論文では,ストレッチャー回転時の乗り心地悪化を抑制する方法を提案する.ストレッチャーの回転速度と乗り心地悪化の関係は不明であるので,最小二乗法を利用して,乗り心地の悪化を推定するモデルを構築する.さらに,乗り心地を悪化させない回転法を探索し,実験的にその有効性を確認する.モデルは,さまざまな回転速度や回転時間に暴露されたときの乗り心地を,カテゴリー連続判別法を利用して1秒ごとに評価して求めた.そして,1秒ごとに角度を変えながら,4秒間でストレッチャーを 90度回転させるすべての経路を設定し,乗り心地悪化が最低になるような条件を探索した.その結果,理想的な回転は,1秒ごとに 44度,53度,8...

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Bibliographic Details
Published in日本看護技術学会誌 Vol. 11; no. 1; pp. 76 - 83
Main Author 佐川, 貢一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護技術学会 20.04.2012
Subjects
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ISSN1349-5429
2423-8511
DOI10.18892/jsnas.11.1_76

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Summary:本論文では,ストレッチャー回転時の乗り心地悪化を抑制する方法を提案する.ストレッチャーの回転速度と乗り心地悪化の関係は不明であるので,最小二乗法を利用して,乗り心地の悪化を推定するモデルを構築する.さらに,乗り心地を悪化させない回転法を探索し,実験的にその有効性を確認する.モデルは,さまざまな回転速度や回転時間に暴露されたときの乗り心地を,カテゴリー連続判別法を利用して1秒ごとに評価して求めた.そして,1秒ごとに角度を変えながら,4秒間でストレッチャーを 90度回転させるすべての経路を設定し,乗り心地悪化が最低になるような条件を探索した.その結果,理想的な回転は,1秒ごとに 44度,53度,84度,90度と進むような方法となった.通常回転法と理想的な回転法について,実験的に乗り心地を評価した結果,理想的な回転法は乗り心地の悪化を有意に抑制可能であることを確認した.
ISSN:1349-5429
2423-8511
DOI:10.18892/jsnas.11.1_76