既習の学習内容を統合する状況設定事例演習から得られた1年次看護学生の学び

【目的】  1年次生が日常生活の援助技術の総まとめとして行なった既習の学習内容を統合する状況設定事例演習において,体験した学びを明らかにすることを目的とした。 【方法】  状況設定事例演習に参加したA大学看護学部学生1年次53名を対象に,学生各自が行なった看護援助を振り返り,今回の演習を通しての学びについて無記名の自由記述を依頼し,質的帰納的に分析した。 【結果】  156のデータを抽出し,21サブカテゴリーにまとめ,最終的に6カテゴリーを抽出した。カテゴリーは【技術を工夫すること】【対象理解】【コミュニケーション力】【患者への配慮】【観察力】【看護師のチームワーク】であった。 【考察】  学...

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Published in健康科学大学紀要 Vol. 15; pp. 23 - 32
Main Authors 吉岡, 睦世, 久島, 萌, 窪川, 理英, 中溝, 道子, 溝口, 孝美, 平尾, 眞智子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 健康科学大学 2019
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Summary:【目的】  1年次生が日常生活の援助技術の総まとめとして行なった既習の学習内容を統合する状況設定事例演習において,体験した学びを明らかにすることを目的とした。 【方法】  状況設定事例演習に参加したA大学看護学部学生1年次53名を対象に,学生各自が行なった看護援助を振り返り,今回の演習を通しての学びについて無記名の自由記述を依頼し,質的帰納的に分析した。 【結果】  156のデータを抽出し,21サブカテゴリーにまとめ,最終的に6カテゴリーを抽出した。カテゴリーは【技術を工夫すること】【対象理解】【コミュニケーション力】【患者への配慮】【観察力】【看護師のチームワーク】であった。 【考察】  学生は対象と向き合うことで 【技術を工夫すること】や【対象理解】を踏まえた看護技術が大切だと学べているが,【コミュニケーション力】【患者への配慮】【観察力】【看護師のチームワーク】を学べた学生は少ない。よって,多くの学生がこれらの内容を用い対象への理解が深まるような教授内容や方法を工夫していく必要がある。
ISSN:1882-5540
2433-4634
DOI:10.24582/bhsu.15.0_23