レジオネラ肺炎発症後に髄膜炎および小脳性運動失調を呈した1例

症例は54歳, 男性. 悪寒, 発熱, 意識消失にて当院救命救急センター入院. その後急激に呼吸不全が進行し人工呼吸管理となった. レジオネラ肺炎と診断しciprofloxacin (CPFX) を投与. 呼吸状態と共に意識状態も改善した. 当科転科時に項部硬直および小脳症状を認めた. 髄液検査ではリンパ球優位の細胞数増加を認めたが明らかな起因微生物は同定されず, MRI検査では髄膜の増強以外の明らかな局在病変を認めなかった. 神経症状は自然軽快し髄液およびMRI所見も正常化した. これらはレジオネラ肺炎に伴う神経症状と考えられた....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 95; no. 11; pp. 2289 - 2291
Main Authors 坪井, 義夫, 高松, 泰, 高田, 徹, 田村, 和夫, 石川, 崇彦, 藤木, 富士夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 2006
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ISSN0021-5384
1883-2083
DOI10.2169/naika.95.2289

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Summary:症例は54歳, 男性. 悪寒, 発熱, 意識消失にて当院救命救急センター入院. その後急激に呼吸不全が進行し人工呼吸管理となった. レジオネラ肺炎と診断しciprofloxacin (CPFX) を投与. 呼吸状態と共に意識状態も改善した. 当科転科時に項部硬直および小脳症状を認めた. 髄液検査ではリンパ球優位の細胞数増加を認めたが明らかな起因微生物は同定されず, MRI検査では髄膜の増強以外の明らかな局在病変を認めなかった. 神経症状は自然軽快し髄液およびMRI所見も正常化した. これらはレジオネラ肺炎に伴う神経症状と考えられた.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.95.2289