多職種による高齢者施設からの救急搬送における情報共有の問題点の検討 埼玉県東部地域メディカルコントロール協議会救急医療研究会報告

埼玉県東部地域メディカルコントロール協議会では,当地域で発生する搬送困難症例を解消するため,病院,消防,行政といった多職種での研究会を開催している。今回,高齢者の心停止症例搬送の際に蘇生をしないで搬送するよう求められ,難渋した事案をきっかけに,高齢者施設職員を含めた多職種で,研究会を開催し問題点を共有することとした。研究会では活発な意見交換が行われ,多くの問題点があげられたが,情報共有の問題がもっとも大きな問題とされた。このため,地域で共通の情報提供書を作成し,円滑な情報のやり取りを行うことが,問題解決の一助になると考えられた。今後,高齢者施設の意見も取り入れた情報提供書の作成を行っていくこと...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床救急医学会雑誌 Vol. 24; no. 3; pp. 439 - 442
Main Authors 林, 周平, 松山, 尚弘, 永井, 義隆, 松島, 久雄, 髙瀬, 彰広, 佐藤, 宏之, 有馬, 健, 小川, 勝也, 秋元, 政史, 小林, 元裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床救急医学会 30.06.2021
日本臨床救急医学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN1345-0581
2187-9001
DOI10.11240/jsem.24.439

Cover

More Information
Summary:埼玉県東部地域メディカルコントロール協議会では,当地域で発生する搬送困難症例を解消するため,病院,消防,行政といった多職種での研究会を開催している。今回,高齢者の心停止症例搬送の際に蘇生をしないで搬送するよう求められ,難渋した事案をきっかけに,高齢者施設職員を含めた多職種で,研究会を開催し問題点を共有することとした。研究会では活発な意見交換が行われ,多くの問題点があげられたが,情報共有の問題がもっとも大きな問題とされた。このため,地域で共通の情報提供書を作成し,円滑な情報のやり取りを行うことが,問題解決の一助になると考えられた。今後,高齢者施設の意見も取り入れた情報提供書の作成を行っていくこととした。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.24.439