脳波自動判読システムにおける短時間脳波の自動検出と特徴抽出 優位律動と徐波の検出

脳波自動判読システムにおいて, 短時間に出現する優位律動と徐波を自動検出し, それらの特徴を抽出する方法を提案する。最初に, 短区間ごとに構成したARモデルの極から, 主要成分のピーク周波数, パワー, スペクトル減衰度などの特徴パラメータの時間推移を求める。次に, 頭皮上各部位ごとの条件と, 頭皮上分布条件を基に優位律動と徐波を判定する。また, 優位律動の検出においては, 耳朶活性の有無を判定し, 双極導出データに対する結果を反映させた自動検出を行う。本提案法を脳波データに適用した結果, 従来の脳波自動判読法では検出が容易でなかった短時間脳波成分を検出することができた。さらに, 検出脳波の周...

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Published in臨床神経生理学 Vol. 41; no. 3; pp. 127 - 133
Main Authors 西田, 茂人, 杉, 剛直, 池田, 昭夫, 長峯, 隆, 松橋, 眞生, 柴崎, 浩, 中村, 政俊
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床神経生理学会 01.06.2013
日本臨床神経生理学会
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Summary:脳波自動判読システムにおいて, 短時間に出現する優位律動と徐波を自動検出し, それらの特徴を抽出する方法を提案する。最初に, 短区間ごとに構成したARモデルの極から, 主要成分のピーク周波数, パワー, スペクトル減衰度などの特徴パラメータの時間推移を求める。次に, 頭皮上各部位ごとの条件と, 頭皮上分布条件を基に優位律動と徐波を判定する。また, 優位律動の検出においては, 耳朶活性の有無を判定し, 双極導出データに対する結果を反映させた自動検出を行う。本提案法を脳波データに適用した結果, 従来の脳波自動判読法では検出が容易でなかった短時間脳波成分を検出することができた。さらに, 検出脳波の周波数, 優位律動のOrganization, 徐波の律動性などの特徴を表現することができた。本提案法によって, 短時間に出現する脳波成分の検出が可能になったので, 脳波自動判読システムをより充実したシステムにすることができる。
ISSN:1345-7101
2188-031X
DOI:10.11422/jscn.41.127