市販後医薬品監視における文献データベースの評価について

新着誌からの文献情報収集にはモニター可能な雑誌数に限界があるので, 情報収集の網羅性を高めるためには, 安全性情報収集に適切な文献データベースによる広範囲遡及調査が不可欠である。そこで医薬情報を格納しているExcerpta Medica (EM) , RINGDOC (RD) , TOXLINE (TOX) , BIOSIS (BA) の4データベースを用い9医薬品, 6添加物を指標に, 安全性情報に関する回答数, ユニーク数, 網羅性について相互比較を行い, その結果次のごとき知見を得た。(1) 検索回答数は医薬品ではEM>RD>TOX>BAであるが, 添加物ではBA>...

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Published in情報管理 Vol. 26; no. 3; pp. 189 - 198
Main Authors 北口, 正, 鈴木, 重量, 野尻, 務, 川名, 敏夫, 吹田, 忠純
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 国立研究開発法人 科学技術振興機構 1983
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ISSN0021-7298
1347-1597
DOI10.1241/johokanri.26.189

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Summary:新着誌からの文献情報収集にはモニター可能な雑誌数に限界があるので, 情報収集の網羅性を高めるためには, 安全性情報収集に適切な文献データベースによる広範囲遡及調査が不可欠である。そこで医薬情報を格納しているExcerpta Medica (EM) , RINGDOC (RD) , TOXLINE (TOX) , BIOSIS (BA) の4データベースを用い9医薬品, 6添加物を指標に, 安全性情報に関する回答数, ユニーク数, 網羅性について相互比較を行い, その結果次のごとき知見を得た。(1) 検索回答数は医薬品ではEM>RD>TOX>BAであるが, 添加物ではBA>TOX>EM>RDの順位となった。(2) 網羅率は医薬品では, EMとRDの2データベースで4データベースを用いて検索した場合の72.4%を占め, 添加物ではBA, TOXの2者が4データベースの場合の74.5%を占めた。(3) 以上の結果から, 安全性情報の収集のためには医薬品ではEM, RDを, 添加物ではBA, TOXのデータベースを優先して検索すべきことを明らかにした。
ISSN:0021-7298
1347-1597
DOI:10.1241/johokanri.26.189