ガストリノーマの術後36年目で，グルカゴノーマの合併を確認したMEN I型の1例

• Published in: 日本内科学会雑誌 Vol. 104; no. 11; pp. 2394 - 2399
• Main Authors: 須藤, 真則, 佐々木, 俊哉, 谷, 長行, 成澤, 林太郎, 大山, 泰郎, 加藤, 俊幸, 青栁, 智也, 塩路, 和彦, 船越, 和博, 栗田, 聡
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 一般社団法人 日本内科学会 2015
• Subjects: ガストリノーマ; グルカゴノーマ; 壊死性遊走性紅斑; 多発性内分泌腫瘍症I型
• ISSN: 0021-5384; 1883-2083
• DOI: 10.2169/naika.104.2394

症例は71歳，女性．35歳時に多発性内分泌腫瘍症I型（multiple endocrine neoplasia type I：MEN I型）に合併したZollinger-Ellison症候群にて外科手術．36年後，下肢などの壊死性遊走性紅斑，膵・肝に再発性多発腫瘍を認め，化学療法を行ったが肺膿瘍にて死亡した．ガストリン，グルカゴンは高値で，再発膵腫瘍の免疫染色でガストリノーマにグルカゴノーマの合併を認めた．膵内分泌腫瘍では長期経過後に第2ホルモンの上昇とそれに伴う臨床症状が出現することがある．