脳卒中片麻痺者の座位前方リーチ動作の分析 臀部と足部の荷重に着目して
脳卒中片麻痺者の座位前方リーチ動作時の臀部や足部の荷重変化量と上下肢,体幹機能との関連を明らかにした.対象者は健常者20名と脳卒中後の片麻痺患者17名とした.座位での前方最大リーチ動作(健常者は右上肢,患者では非麻痺側上肢)時の臀部と足部の荷重変化量を計測した.また,荷重変化量と最大リーチ距離,上肢および下肢Brunnstrom Recovery stage,Functional Assessment for Control of Trunkとの相関を解析した.その結果,前方最大リーチ動作時に,健常者では非リーチ側足部の荷重変化量が対側より有意に大きく,また患者では左右差を認めなかった.患者の...
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Published in | 人間工学 Vol. 60; no. 2; pp. 134 - 140 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本人間工学会
15.04.2024
日本人間工学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0549-4974 1884-2844 |
DOI | 10.5100/jje.60.134 |
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Summary: | 脳卒中片麻痺者の座位前方リーチ動作時の臀部や足部の荷重変化量と上下肢,体幹機能との関連を明らかにした.対象者は健常者20名と脳卒中後の片麻痺患者17名とした.座位での前方最大リーチ動作(健常者は右上肢,患者では非麻痺側上肢)時の臀部と足部の荷重変化量を計測した.また,荷重変化量と最大リーチ距離,上肢および下肢Brunnstrom Recovery stage,Functional Assessment for Control of Trunkとの相関を解析した.その結果,前方最大リーチ動作時に,健常者では非リーチ側足部の荷重変化量が対側より有意に大きく,また患者では左右差を認めなかった.患者の非リーチ側足部の荷重変化量と,最大リーチ距離,下肢Brunnstrom Recovery stage,Functional Assessment for Control of Trunkに有意な正の相関を認めた.片麻痺患者では座位前方リーチ動作時に非リーチ側(麻痺側)足部の荷重が困難であることが示唆された. |
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ISSN: | 0549-4974 1884-2844 |
DOI: | 10.5100/jje.60.134 |