企業ニーズを踏まえた地球環境データのインターネットショッピングサイトの設計についての一考察

地球環境情報に関連しうる新たな科学知を実利用化・普及させる目的で,「どのようなデータマーケットプレイスならば,そこに参加する民間事業者のインセンティブとなり,かつマーケットプレイスの運用主体が財政的に自立する方向を目指せるか」についての企業のニーズを調査した結果,データを利用するエコシステムのプレイヤーのうちデータ監査者,データ・コミュニティ,及びベンチャー投資以外はプレイヤーになりうる企業が存在することが判った.この結果を踏まえたマーケットプレイスの設計と考察を報告する.鍵となるのは,マーケットプレイスで取引されるデータセットにプライバシーデータが含まれていない事を認証する「個人情報不包含認...

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Published inJAMSTEC Report of Research and Development Vol. 25; pp. 13 - 21
Main Authors 角田, 晋也, 西村, 一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 国立研究開発法人海洋研究開発機構 01.09.2017
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ISSN1880-1153
2186-358X
DOI10.5918/jamstecr.25.13

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Summary:地球環境情報に関連しうる新たな科学知を実利用化・普及させる目的で,「どのようなデータマーケットプレイスならば,そこに参加する民間事業者のインセンティブとなり,かつマーケットプレイスの運用主体が財政的に自立する方向を目指せるか」についての企業のニーズを調査した結果,データを利用するエコシステムのプレイヤーのうちデータ監査者,データ・コミュニティ,及びベンチャー投資以外はプレイヤーになりうる企業が存在することが判った.この結果を踏まえたマーケットプレイスの設計と考察を報告する.鍵となるのは,マーケットプレイスで取引されるデータセットにプライバシーデータが含まれていない事を認証する「個人情報不包含認定」の認証制度のデファクトスタンダード化が成功するかどうかである.ユーザサポートとして,(1)データ漏洩対策,(2)データ及び関連するアプリケーションの売買やマッチングの契約のための決済機能,(3)成功事例の提示,及び(4)メリットの提示を含む広報・営業活動が必要である.
ISSN:1880-1153
2186-358X
DOI:10.5918/jamstecr.25.13