II.遺伝医療の進歩―パーキンソン病における疾患修飾療法の実現を目指して

パーキンソン病(PD)は原因不明な神経難病であり,進行阻止可能な治療開発が喫緊の課題と言える.その開発に最も有効な戦略が遺伝性PDの病態を明らかにすることである.遺伝性PDの病態から得られる情報では,α-シヌクレインの機能異常,不良ミトコンドリアの消去システムなどミトコンドリア機能異常,オートファジー・リソソーム系など蛋白分解系の機能破綻などが推定されている.プレシジョンメディスンが今後推進課題となることから益々遺伝医療の進歩が期待される....

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Published in日本内科学会雑誌 Vol. 111; no. 8; pp. 1511 - 1519
Main Author 服部, 信孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本内科学会 10.08.2022
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Summary:パーキンソン病(PD)は原因不明な神経難病であり,進行阻止可能な治療開発が喫緊の課題と言える.その開発に最も有効な戦略が遺伝性PDの病態を明らかにすることである.遺伝性PDの病態から得られる情報では,α-シヌクレインの機能異常,不良ミトコンドリアの消去システムなどミトコンドリア機能異常,オートファジー・リソソーム系など蛋白分解系の機能破綻などが推定されている.プレシジョンメディスンが今後推進課題となることから益々遺伝医療の進歩が期待される.
ISSN:0021-5384
1883-2083
DOI:10.2169/naika.111.1511