無水石こうと石灰石微粉末を混和した高炉セメント系材料の硫酸マグネシウム抵抗性と耐硫酸塩性に優れた材料設計の提案

本研究は、普通ポルトランドセメント(OPC)-高炉スラグ微粉末(BFS)-石灰石微粉末(LSP)-無水石こう(AH)系材料のMgSO4溶液による劣化機構を明らかにすること、BFS、AH、LSPがMgSO4抵抗性に与える影響を明らかにし、MgSO4抵抗性および、MgSO4とNa2SO4とを併せた総合的な耐硫酸塩性を向上させる材料設計を提案することを目的とした。その結果、MgSO4浸漬によりセメント系材料が初期に収縮し、その後膨張する挙動を示したのは、それぞれ、浸漬初期にCHが消失してそのスペースにMg(OH)2が生成したこと、二水石こうおよびエトリンガイトが生成・結晶成長したことに起因するものと...

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Published inセメント・コンクリート論文集 Vol. 65; no. 1; pp. 168 - 175
Main Authors 斎藤, 豪, 張, 正菊, 大即, 信明, 李, 允燮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 セメント協会 2011
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ISSN0916-3182
2187-3313
DOI10.14250/cement.65.168

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Summary:本研究は、普通ポルトランドセメント(OPC)-高炉スラグ微粉末(BFS)-石灰石微粉末(LSP)-無水石こう(AH)系材料のMgSO4溶液による劣化機構を明らかにすること、BFS、AH、LSPがMgSO4抵抗性に与える影響を明らかにし、MgSO4抵抗性および、MgSO4とNa2SO4とを併せた総合的な耐硫酸塩性を向上させる材料設計を提案することを目的とした。その結果、MgSO4浸漬によりセメント系材料が初期に収縮し、その後膨張する挙動を示したのは、それぞれ、浸漬初期にCHが消失してそのスペースにMg(OH)2が生成したこと、二水石こうおよびエトリンガイトが生成・結晶成長したことに起因するものと考察した。またBFS置換率70%とした材料に、AHを5-10%およびLSPを5-20%併用混和することで耐硫酸塩性が向上することを示した。
ISSN:0916-3182
2187-3313
DOI:10.14250/cement.65.168