内科学:犬のアトピー性皮膚炎におけるin vivoおよびin vitro検査による日本スギ花粉感作の検出

アトピー性皮膚炎の犬において,in vivoとin vitroのアレルギー検査法を用い,日本スギ(Cryptomeria japonica)花粉に対する感作について検討した.アトピー性皮膚炎の臨床症状を呈している10頭の犬において,皮内反応および血清中抗原特異的IgE検査によって,日本スギ花粉の感作が存在することが明らかとなった.さらに,これら症例のうちリンパ球刺激試験を実施した5頭においては日本スギ花粉抗原特異的リンパ球芽球化反応が認められた.また,2頭において日本スギ花粉抗原特異的なヒスタミン放出が検出された.これらのことから,犬のアトピー性皮膚炎においては,日本スギ花粉抗原に感作されてい...

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Published inJournal of Veterinary Medical Science Vol. 62; no. 9; pp. 995 - 1000
Main Authors 増田, 健一, 大野, 耕一, 辻本, 元, 阪口, 雅弘, 山下, 耕平, 長谷川, 篤彦, 藤原, 俊介, 斉藤, 三郎, 蔵田, 圭吾
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 公益社団法人 日本獣医学会 2000
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ISSN0916-7250
1347-7439
DOI10.1292/jvms.62.995

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Summary:アトピー性皮膚炎の犬において,in vivoとin vitroのアレルギー検査法を用い,日本スギ(Cryptomeria japonica)花粉に対する感作について検討した.アトピー性皮膚炎の臨床症状を呈している10頭の犬において,皮内反応および血清中抗原特異的IgE検査によって,日本スギ花粉の感作が存在することが明らかとなった.さらに,これら症例のうちリンパ球刺激試験を実施した5頭においては日本スギ花粉抗原特異的リンパ球芽球化反応が認められた.また,2頭において日本スギ花粉抗原特異的なヒスタミン放出が検出された.これらのことから,犬のアトピー性皮膚炎においては,日本スギ花粉抗原に感作されている多くの症例が存在することが明らかとなった.
ISSN:0916-7250
1347-7439
DOI:10.1292/jvms.62.995