長尾雨山が上海で開催した「古書画展覧雅集」について

近代の漢学者・長尾雨山 (1864-1942) は,1903年12月から1914年12 月まで足かけ12年にわたり中国上海に滞在し, 上海の文人たちと交わる中で, 多くの文化的・社会的貢献を成した. 今回とりあげる 「古書画展観雅集」 の開催もその一つである. 本稿では, 雨山が, 中国初の古書画展覧会の可能性があるこの 「雅集」 を創始し, 三次にわたる開催の後, そのすぐれた人脈形成力により, 自らが選んだ中国人士を発起人に加え, 日中協働の会に発展させるという貢献を成していたことを明らかにした....

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Published in人間生活文化研究 Vol. 2022; no. 32; pp. 95 - 105
Main Author 松村, 茂樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 大妻女子大学人間生活文化研究所 01.01.2022
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ISSN2187-1930
DOI10.9748/hcs.2022.95

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Summary:近代の漢学者・長尾雨山 (1864-1942) は,1903年12月から1914年12 月まで足かけ12年にわたり中国上海に滞在し, 上海の文人たちと交わる中で, 多くの文化的・社会的貢献を成した. 今回とりあげる 「古書画展観雅集」 の開催もその一つである. 本稿では, 雨山が, 中国初の古書画展覧会の可能性があるこの 「雅集」 を創始し, 三次にわたる開催の後, そのすぐれた人脈形成力により, 自らが選んだ中国人士を発起人に加え, 日中協働の会に発展させるという貢献を成していたことを明らかにした.
ISSN:2187-1930
DOI:10.9748/hcs.2022.95