消費者はどのように決済手段を選択するか? 状況的要因と個人要因を用いた選択行動分析

本研究の目的は,多様な決済手段が利用できる状況下で,消費者の決済手段選択に関わる要因を明らかにすることである。そのために長期間の実購買データを用いて状況的要因と個人要因から選択を捉える階層ベイズモデルを提案した。分析の結果,少額ほど現金,高額ほどクレジットカードが多くなるという従来の知見に加え,①電子マネーは少額ほど多い傾向にあること,②コード決済は金額の多寡に依らないこと,③その業態間での違いを明らかにした。また,各手段の選択されやすさには,知覚リスク,価格価値,革新性が影響することを示した。...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inJournal of Marketing Science Vol. 31; no. 1; p. 9
Main Authors 一小路, 武安, 生稲, 史彦, 山口, 真一, 中野, 暁, 勝又, 壮太郎
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本マーケティング・サイエンス学会 31.03.2024
Japan Institute of Marketing Science
Online AccessGet full text
ISSN2187-4220
2187-8315
DOI10.11295/marketingscience.202304

Cover

More Information
Summary:本研究の目的は,多様な決済手段が利用できる状況下で,消費者の決済手段選択に関わる要因を明らかにすることである。そのために長期間の実購買データを用いて状況的要因と個人要因から選択を捉える階層ベイズモデルを提案した。分析の結果,少額ほど現金,高額ほどクレジットカードが多くなるという従来の知見に加え,①電子マネーは少額ほど多い傾向にあること,②コード決済は金額の多寡に依らないこと,③その業態間での違いを明らかにした。また,各手段の選択されやすさには,知覚リスク,価格価値,革新性が影響することを示した。
ISSN:2187-4220
2187-8315
DOI:10.11295/marketingscience.202304