加水処理による大麦子実の硝子粒率低減効果

近年大麦の硝子質粒が増加している.硬くて加工特性に難のある硝子質粒は炊飯時の外観色相も劣るため,消費者の評価も低い.そこで,収穫後の大麦に加水することで硝子粒率の低減を試みた.収穫後13%まで乾燥した大麦に水分25%となるよう水を加え,24時間インキュベーションすると硝子粒率が18%減少した.また,子実断面の電子顕微鏡での観察から,加水による物理的な構造の変化が影響していると示唆された....

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Published in北陸作物学会報 Vol. 50; pp. 49 - 52
Main Authors 井上, 健一, 奥村, 華子, 和田, 陽介
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 北陸作物・育種学会 2015
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ISSN0388-8061
2189-7417
DOI10.19016/hokurikucs.50.0_49

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Summary:近年大麦の硝子質粒が増加している.硬くて加工特性に難のある硝子質粒は炊飯時の外観色相も劣るため,消費者の評価も低い.そこで,収穫後の大麦に加水することで硝子粒率の低減を試みた.収穫後13%まで乾燥した大麦に水分25%となるよう水を加え,24時間インキュベーションすると硝子粒率が18%減少した.また,子実断面の電子顕微鏡での観察から,加水による物理的な構造の変化が影響していると示唆された.
ISSN:0388-8061
2189-7417
DOI:10.19016/hokurikucs.50.0_49