SAVMA 法を利用した WorldView-2 画像による阿寒湖の沈水植物分布の推定

本研究では,阿寒湖シュリコマベツ湾の WorldView-2 画像を用い,沈水植物の分布推定手法の一つである SAVMA (submerged aquatic vegetation mapping algorithm) 法の適用条件を検証した.2010 年 8 月25 日に現地調査を実施し,サイドスキャンソナーを用いて沈水植物群落のマッピングを行った.また,同年 8 月 18 日の WorldView-2 画像から SAVMA 法により沈水植物分布を推定し,現地調査結果を基に精度を検証した.その結果,緑バンドを用いた場合の推定精度が他のバンドと比較して最も高く(κ=0.81),緑・黄バンド,あ...

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Published in湿地研究 Vol. 10; pp. 53 - 66
Main Authors 尾山, 洋一, 山田, 浩之, 松下, 文経, 福島, 武彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本湿地学会 2020
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Summary:本研究では,阿寒湖シュリコマベツ湾の WorldView-2 画像を用い,沈水植物の分布推定手法の一つである SAVMA (submerged aquatic vegetation mapping algorithm) 法の適用条件を検証した.2010 年 8 月25 日に現地調査を実施し,サイドスキャンソナーを用いて沈水植物群落のマッピングを行った.また,同年 8 月 18 日の WorldView-2 画像から SAVMA 法により沈水植物分布を推定し,現地調査結果を基に精度を検証した.その結果,緑バンドを用いた場合の推定精度が他のバンドと比較して最も高く(κ=0.81),緑・黄バンド,あるいは緑・赤バンドとの組み合わせによる追加分類によって更に精度が向上した(κ=0.84).これらの結果から,SAVMA 法による湖沼の沈水植物推定には緑バンドが有効である可能性が示唆されたが,その精度は底質情報の抽出に必要となる「光学的に深い地点のピクセル値(DNs)」の選定に依存することが明らかとなった.
ISSN:2185-4238
2434-1762
DOI:10.24785/wetlandresearch.WR010008