二つの異なる組立システムの実験的比較・検討 : 量産型組立作業システムの設計に関する研究

本報告では, 量産型の組立作業職場における作業集約化方式とコンベア流れ作業方式とを, フィールドにおいて, 同一被験者で実験を行ない, 二つの作業方式を比較・検討している, 実験の結果, 次の事柄がわかった.1)生産性(出来高/時間, 不良率)についてはコンベア流れ生産方式よりも作業集約化方式のほうがまさっている.2)作業負担については, フリッカー値の変動率に顕著な差異が認められ, コンベア流れ作業方式よりも作業集約化方式のほうが作業者は高進の状態にある.また, 3)作業者への時間的規制度は, コンベア流れ作業方式よりも作業集約化方式のほうが少なく, 自由度が大きい.これらの結果は一つの事例...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本経営工学会誌 Vol. 31; no. 2; pp. 181 - 187
Main Authors 川上, 満幸, 丹下, 敏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本経営工学会 30.09.1980
Japan Industrial Management Association
Online AccessGet full text
ISSN0386-4812
2432-9983
DOI10.11221/jimapre.31.2_181

Cover

More Information
Summary:本報告では, 量産型の組立作業職場における作業集約化方式とコンベア流れ作業方式とを, フィールドにおいて, 同一被験者で実験を行ない, 二つの作業方式を比較・検討している, 実験の結果, 次の事柄がわかった.1)生産性(出来高/時間, 不良率)についてはコンベア流れ生産方式よりも作業集約化方式のほうがまさっている.2)作業負担については, フリッカー値の変動率に顕著な差異が認められ, コンベア流れ作業方式よりも作業集約化方式のほうが作業者は高進の状態にある.また, 3)作業者への時間的規制度は, コンベア流れ作業方式よりも作業集約化方式のほうが少なく, 自由度が大きい.これらの結果は一つの事例からのものであるが, 作業者の作業負担および生産性に関しては, 相対的にコンベア流れ生産方式よりも作業集約化方式のほうがより良い生産方式であるとの結果が得られた.
ISSN:0386-4812
2432-9983
DOI:10.11221/jimapre.31.2_181