水中の全窒素・全有機炭素の同時分析法

燃焼-ガスクロマトグラフ法によるCHN元素分析計を応用した水中の全窒素(total nitrogen,TNと略記)と全有機炭素(total organic carbon,TOC)の同時分析法について検討した.装置は水分の影響を防ぐため,ガスクロマトグラフの直前に電子除湿器を取り付けることなど改良した.更に,試料水中に溶存する窒素(N2)と二酸化炭素などの無機炭素を試料ボートに試料を注入した後少量の塩酸を加えて除去した. この方法の検出下限は1ppmTN及び0.3ppm TOCであり,100ppmのTN,TOCにおける再現性は変動係数で2%以内であった.測定時間は全操作を通じて約10分であり,こ...

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Published in分析化学 Vol. 25; no. 3; pp. 146 - 150
Main Authors 宮城, 宏行, 高田, 芳矩, 川副, 重義, 有川, 喜次郎, 加茂, 友一, 酒井, 馨
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 1976
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.25.146

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Summary:燃焼-ガスクロマトグラフ法によるCHN元素分析計を応用した水中の全窒素(total nitrogen,TNと略記)と全有機炭素(total organic carbon,TOC)の同時分析法について検討した.装置は水分の影響を防ぐため,ガスクロマトグラフの直前に電子除湿器を取り付けることなど改良した.更に,試料水中に溶存する窒素(N2)と二酸化炭素などの無機炭素を試料ボートに試料を注入した後少量の塩酸を加えて除去した. この方法の検出下限は1ppmTN及び0.3ppm TOCであり,100ppmのTN,TOCにおける再現性は変動係数で2%以内であった.測定時間は全操作を通じて約10分であり,この方法が生活排水などの汚濁水の分析に有効であることが明らかとなった.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.25.146