QC報告 全血クロスマッチ・ABO血液型抗体価

臓器移植前に実施するクロスマッチ検査は, 検査施設により検査方法や判定基準が異なり, 検査結果に差を認める場合がある. これらを是正する目的として日本移植学会と日本組織適合性学会では, 全血を使ったクロスマッチ精度管理を連携して行い, 今回で11回目となる. 日本移植学会よりドナー全血サンプルを配布し, 各検査施設にてリンパ球を採取する. レシピエント血清は日本組織適合性学会がQuality Control Workshopで使用するサンプルより指定したものを使う. これらの検体を各施設に配布しクロスマッチを実施し集計報告する. 今回, 参加施設は43施設から参加申込があり,全施設から回答を得...

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Published inJapanese Journal of Transplantation Vol. 58; no. Supplement; p. s214_1
Main Authors 橋口, 裕樹, 佐藤, 滋
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本移植学会 2023
The Japan Society for Transplantation
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ISSN0578-7947
2188-0034
DOI10.11386/jst.58.Supplement_s214_1

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Summary:臓器移植前に実施するクロスマッチ検査は, 検査施設により検査方法や判定基準が異なり, 検査結果に差を認める場合がある. これらを是正する目的として日本移植学会と日本組織適合性学会では, 全血を使ったクロスマッチ精度管理を連携して行い, 今回で11回目となる. 日本移植学会よりドナー全血サンプルを配布し, 各検査施設にてリンパ球を採取する. レシピエント血清は日本組織適合性学会がQuality Control Workshopで使用するサンプルより指定したものを使う. これらの検体を各施設に配布しクロスマッチを実施し集計報告する. 今回, 参加施設は43施設から参加申込があり,全施設から回答を得られた. 併せてABO血液型抗体価の精度管理も実施している. 血液型抗体価は脱感作時の指標とされているが, 例年施設間差が大きく施設間で比較する場合には注意が必要である. 当日は参加施設の検査データを集計した解析報告を行う.
ISSN:0578-7947
2188-0034
DOI:10.11386/jst.58.Supplement_s214_1