気管支閉鎖症の1例 MRI所見を中心に
気管支閉鎖症の1例について, 従来の胸部X線写真・CTにMRIの所見を加えて報告した. MRIは本症の形態学的特徴を詳細に描出し, またT1強調像で, mucoid impactionが高信号として描出されることなどから, 本症の診断に寄与するところは大きいと考えた. 気管支閉鎖症は, 何らかの原因で気管支に中隔が生じ, 気管支が中枢側との交通を失った病態である3). 非常にまれな疾患で, MRI所見についての報告もきわめて少ない8). 今回, 我々は気管支閉鎖症に特徴的とおもわれるMRI所見を認めたので, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:34歳, 男性 主訴:胸部異常陰影...
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Published in | 医療 Vol. 45; no. 9; pp. 889 - 891 |
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Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 国立医療学会
1991
国立医療学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0021-1699 1884-8729 |
DOI | 10.11261/iryo1946.45.889 |
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Summary: | 気管支閉鎖症の1例について, 従来の胸部X線写真・CTにMRIの所見を加えて報告した. MRIは本症の形態学的特徴を詳細に描出し, またT1強調像で, mucoid impactionが高信号として描出されることなどから, 本症の診断に寄与するところは大きいと考えた. 気管支閉鎖症は, 何らかの原因で気管支に中隔が生じ, 気管支が中枢側との交通を失った病態である3). 非常にまれな疾患で, MRI所見についての報告もきわめて少ない8). 今回, 我々は気管支閉鎖症に特徴的とおもわれるMRI所見を認めたので, 若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:34歳, 男性 主訴:胸部異常陰影 現病歴:昭和63年10月18日, 左真珠腫性中耳炎にて鼓室形成術施行. 平成2年10月17日, 再発のため保存的中耳根本術施行. この時の入院において, 20年前より指摘されていた胸部異常陰影について精査することとなった. |
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ISSN: | 0021-1699 1884-8729 |
DOI: | 10.11261/iryo1946.45.889 |