モノリス型固相抽出遠心カラムを用いる2-aminobenzamide誘導体化糖鎖の精製

糖鎖は,生体内において重要な機能を有する.糖鎖分析においては,蛍光誘導体化後に高速液体クロマトグラフィーなどによる分離分析が行われる.この際,過剰な未反応の誘導体化試薬の除去が必要である.本研究においては,この前処理を簡便に行うために,固相抽出遠心カラムであるMonoSpinカラムを用いて,2-aminobenzamide(2-AB)による誘導体化糖鎖の精製について検討した.官能基としてアミド基,アミノ基を有するスピンカラムMonoSpin Amide,MonoSpin NH2は,2-ABの除去及び標識糖鎖サンプルの回収において,従来の固相抽出法と同等の効率を示した.MonoSpinカラムは,...

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Published in分析化学 Vol. 71; no. 6; pp. 365 - 368
Main Authors 由井, 夕湖, 角田, 誠, 太田, 茂徳, 青山, 千顕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.06.2022
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.71.365

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Summary:糖鎖は,生体内において重要な機能を有する.糖鎖分析においては,蛍光誘導体化後に高速液体クロマトグラフィーなどによる分離分析が行われる.この際,過剰な未反応の誘導体化試薬の除去が必要である.本研究においては,この前処理を簡便に行うために,固相抽出遠心カラムであるMonoSpinカラムを用いて,2-aminobenzamide(2-AB)による誘導体化糖鎖の精製について検討した.官能基としてアミド基,アミノ基を有するスピンカラムMonoSpin Amide,MonoSpin NH2は,2-ABの除去及び標識糖鎖サンプルの回収において,従来の固相抽出法と同等の効率を示した.MonoSpinカラムは,遠心分離操作のみで簡便な前処理が可能であることから,ハイスループットな糖鎖サンプル調製への応用が期待される.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.71.365