外科的矯正治療終了13年後に, 舌縮小術を含む再治療を行った開咬を伴うskeletal Class III症例
「緒言」歯科矯正治療後の咬合の安定および軟組織適応を得ることは, われわれ矯正歯科医にとって重要である. 一般的な矯正治療後に再治療を行った症例報告1-3)は散見されるが, 顎変形症に対し外科的矯正治療を施し, 長期間経た後に再治療を行った報告は本邦では数少ない. 今回, 著者らは開咬および下顎前突を伴う顎変形症に対する外科的矯正治療13年後に, 反対咬合および歯間空隙と下顎前歯歯根の露出を認めたため, 歯科矯正治療と併せて舌縮小術を行い, 良好な結果が得られた症例を経験したので報告する. 症例 患者:初診時年齢33歳3か月の女性. 主訴:外科的矯正治療後, 13年を経て咬み合わせが不安定にな...
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Published in | 日本顎変形症学会雑誌 Vol. 17; no. 3; pp. 221 - 228 |
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Main Authors | , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
特定非営利活動法人 日本顎変形症学会
15.08.2007
日本顎変形症学会 |
Subjects | |
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ISSN | 0916-7048 1884-5045 |
DOI | 10.5927/jjjd1991.17.221 |
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Summary: | 「緒言」歯科矯正治療後の咬合の安定および軟組織適応を得ることは, われわれ矯正歯科医にとって重要である. 一般的な矯正治療後に再治療を行った症例報告1-3)は散見されるが, 顎変形症に対し外科的矯正治療を施し, 長期間経た後に再治療を行った報告は本邦では数少ない. 今回, 著者らは開咬および下顎前突を伴う顎変形症に対する外科的矯正治療13年後に, 反対咬合および歯間空隙と下顎前歯歯根の露出を認めたため, 歯科矯正治療と併せて舌縮小術を行い, 良好な結果が得られた症例を経験したので報告する. 症例 患者:初診時年齢33歳3か月の女性. 主訴:外科的矯正治療後, 13年を経て咬み合わせが不安定になってきた. 既往歴:特記事項なし. 現病歴:19歳時に某大学病院口腔外科・矯正歯科にて外科的矯正治療を受けた. 術式は, 下顎前歯部歯槽骨切り術であった. その時に, 舌の肥大が認められたため, 舌縮小術の併用を強く勧められたが, 患者は舌縮小術を受け入れなかった. |
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ISSN: | 0916-7048 1884-5045 |
DOI: | 10.5927/jjjd1991.17.221 |