偏位を伴う骨格性下顎前突症患者における外科的矯正治療後の正貌軟組織変化

「緒言」下顎前突症例の外科的矯正治療に伴う軟組織の変化についてみると, 側貌変化に関する報告は数多く見られるものの1-5), 正貌の変化6-9)や顔面非対称症例の術前後における改善度について報告したものは少ない. 正貌変化に関するこれまでの研究は, 顔面正中線に対する左右幅径の変化を主体としたものであったが, 顔面非対称を伴う顎変形症例では, オトガイ部の側方偏位のみならず口裂の傾斜や口角部の非対称などもみられ, 手術によるそれらの形態変化に関する定量的な検討も必要と考えられる. また, 術前後の正貌軟組織変化について下顎単独手術施行例と上下顎移動術を施行した症例との軟組織変化を比較した報告も...

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Published in日本顎変形症学会雑誌 Vol. 17; no. 4; pp. 238 - 246
Main Authors 竹村, 史, 齊藤, 力, 森田, 修一, 八巻, 正樹, 齋藤, 功, 高木, 律男
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本顎変形症学会 15.12.2007
日本顎変形症学会
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ISSN0916-7048
1884-5045
DOI10.5927/jjjd1991.17.238

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Summary:「緒言」下顎前突症例の外科的矯正治療に伴う軟組織の変化についてみると, 側貌変化に関する報告は数多く見られるものの1-5), 正貌の変化6-9)や顔面非対称症例の術前後における改善度について報告したものは少ない. 正貌変化に関するこれまでの研究は, 顔面正中線に対する左右幅径の変化を主体としたものであったが, 顔面非対称を伴う顎変形症例では, オトガイ部の側方偏位のみならず口裂の傾斜や口角部の非対称などもみられ, 手術によるそれらの形態変化に関する定量的な検討も必要と考えられる. また, 術前後の正貌軟組織変化について下顎単独手術施行例と上下顎移動術を施行した症例との軟組織変化を比較した報告もほとんどない10). そこで今回, 偏位を伴う骨格性下顎前突症で下顎枝矢状分割術単独施行例(以下One-jaw群)とLe Fort I型骨切り術を伴う下顎枝矢状分割術による上下顎移動術を行った症例(以下Two-jaw群)を対象に, 正貌規格写真を用いて術前後における正貌軟組織の変化について検討した.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd1991.17.238