当院におけるシロリムス溶出ステントの治療成績

「I はじめに」シロリムス溶出ステント(SES:sirolimus-eluting stent)は日本で初めて虚血性心疾患に対して使用可能となった薬剤溶出性ステント(DES:drug-eluting stent)である. SESの使用により, 冠動脈病変に対する経皮的冠動脈インターベンション術(PCI:percutaneous coronary intervention)後の再狭窄および標的血管再インターベンション(TLR:target lesion revascularization)が減少したことは多くの研究で明らかにされている1)-3). SESは2004年夏から我が国でも臨床使用が始ま...

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Published in信州医学雑誌 Vol. 56; no. 5; pp. 239 - 244
Main Authors 若林靖史, 堀込実岐, 山崎恭平
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 信州医学会 2008
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Summary:「I はじめに」シロリムス溶出ステント(SES:sirolimus-eluting stent)は日本で初めて虚血性心疾患に対して使用可能となった薬剤溶出性ステント(DES:drug-eluting stent)である. SESの使用により, 冠動脈病変に対する経皮的冠動脈インターベンション術(PCI:percutaneous coronary intervention)後の再狭窄および標的血管再インターベンション(TLR:target lesion revascularization)が減少したことは多くの研究で明らかにされている1)-3). SESは2004年夏から我が国でも臨床使用が始まり, 国内のいくつかの施設よりその有効性・安全性が報告されてきた4). 一方で死亡率や心筋梗塞発症のリスクに関してはベアメタルステント(BMS:bare metal stent)に比べ差がないとする報告5)もあり, 更にステント血栓症の発症も懸念される6). そこで今回, SESを留置した症例に関して, 当院での治療成績を検討することとした.
ISSN:0037-3826
DOI:10.11441/shinshumedj.56.239