岡山大学薬学部での病院早期体験学習への取り組み 学生の学習に対するモチベーションを高めるために

「緒言」医療の高度化と多様化の中で, 医療現場に即したレベルの高い薬剤師の育成が社会的ニーズとなっている. そのような背景のもと, わが国では2006年度より薬学部6年制がスタートし, 日本薬学会「薬学教育モデル・コアカリキュラム」に準じて, 各大学で新しいカリキュラムが作成され, その新カリキュラムの特徴として早期体験学習が導入された. 早期体験学習は入学後早期に卒業生の活躍する現場などを見学・体験することで, 学生の学習に対するモチベーションを高めることを狙いとして, 医学や歯学など医療系学部の導入教育に取り入れられ, 高い教育的効果が報告されている1,2). 薬学部でも, 2006年度よ...

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Published in医療薬学 Vol. 33; no. 7; pp. 627 - 633
Main Authors 四宮, 一昭, 北村, 佳久, 相良, 英憲, 矢尾, 和久, 川上, 恭弘, 三宅, 悟, 古野, 勝志, 千堂, 年昭, 五味田, 裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 2007
日本医療薬学会
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Summary:「緒言」医療の高度化と多様化の中で, 医療現場に即したレベルの高い薬剤師の育成が社会的ニーズとなっている. そのような背景のもと, わが国では2006年度より薬学部6年制がスタートし, 日本薬学会「薬学教育モデル・コアカリキュラム」に準じて, 各大学で新しいカリキュラムが作成され, その新カリキュラムの特徴として早期体験学習が導入された. 早期体験学習は入学後早期に卒業生の活躍する現場などを見学・体験することで, 学生の学習に対するモチベーションを高めることを狙いとして, 医学や歯学など医療系学部の導入教育に取り入れられ, 高い教育的効果が報告されている1,2). 薬学部でも, 2006年度より6年制の学生に対し, 全国の大学で早期体験学習が行われているが, 薬剤師やその他の医療従事者が行う業務を見学し説明を受けて学ぶ見学型の学習のみを実施する大学がほとんどである. 一方, 見学型の学習だけを行うのではなく, 模擬体験型の学習を取り入れることにより教育的効果が向上するとの報告が数多くある3-6).
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.33.627