小児顎顔面口腔外傷172例の臨床統計的観察

諸言 成長発育過程にある小児の外傷はその病態ならびに治療方針において成人とは違った様相を呈する. しかしながら, 従来より小児顎顔面口腔外傷については顎骨骨折に関する臨床統計的な報告1-10)が多くみられるが, 小児顎顔面口腔外傷全般について観察した報告11)はきわめて少ない. そこで今回我々は, 過去5年間に当科にて治療した16歳未満の小児の顎顔面口腔外傷症例について臨床統計的観察を行い, 若干の知見を得たので報告する. 対象および方法 1986年1月より1990年12月までの5年間に大阪大学歯学部附属病院第2口腔外科を受診した顎顔面口腔外傷(以下外傷と略す)患者のうち, 16歳未満の小児外...

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Published in小児口腔外科 Vol. 2; no. 2; pp. 110 - 118
Main Authors 稲谷, 信之, 浄徳, 佳之, 加納, 康行, 大前, 政利, 額田, 純一郎, 作田, 正義, 松本, 理基, 道澤, 雅裕, 藤代, 博巳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本小児口腔外科学会 1992
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ISSN0917-5261
1884-6661
DOI10.11265/poms1991.2.110

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Summary:諸言 成長発育過程にある小児の外傷はその病態ならびに治療方針において成人とは違った様相を呈する. しかしながら, 従来より小児顎顔面口腔外傷については顎骨骨折に関する臨床統計的な報告1-10)が多くみられるが, 小児顎顔面口腔外傷全般について観察した報告11)はきわめて少ない. そこで今回我々は, 過去5年間に当科にて治療した16歳未満の小児の顎顔面口腔外傷症例について臨床統計的観察を行い, 若干の知見を得たので報告する. 対象および方法 1986年1月より1990年12月までの5年間に大阪大学歯学部附属病院第2口腔外科を受診した顎顔面口腔外傷(以下外傷と略す)患者のうち, 16歳未満の小児外傷患者172名(男性108名, 女性64名)を対象とした.
ISSN:0917-5261
1884-6661
DOI:10.11265/poms1991.2.110