慢性疾患患者の退院指導で臨地実習指導者が捉えた看護学生の困難と困難に対する指導者の工夫

目的:看護学生が行う慢性期の患者の退院指導において,実習指導者が捉えた学生の困難と困難に対する指導の工夫を明らかにする。方法:300床以上の8施設の総合病院に勤務する実習指導者11名を対象に,インタビューガイドを用いて半構造化面接を行い,面接内容を質的記述的に分析した。結果:指導者が捉えた学生の困難は,退院後の患者の生活をイメージすること,患者の個別性を捉えた指導,患者とのコミュニケーションであった。指導者は退院後の生活のイメージを促す発問,学生が情報収集や他職種の意見を参考にできる場づくり等の工夫を行っていた。個別性を捉えた指導ができるように指導場面の実際の提示等の工夫をしていた。結論:生活...

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Published in日本看護研究学会雑誌 Vol. 44; no. 2; pp. 2_275 - 2_284
Main Authors 福嶋, 洋子, 小山, 眞理子, 村田, 由香
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本看護研究学会 20.07.2021
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Summary:目的:看護学生が行う慢性期の患者の退院指導において,実習指導者が捉えた学生の困難と困難に対する指導の工夫を明らかにする。方法:300床以上の8施設の総合病院に勤務する実習指導者11名を対象に,インタビューガイドを用いて半構造化面接を行い,面接内容を質的記述的に分析した。結果:指導者が捉えた学生の困難は,退院後の患者の生活をイメージすること,患者の個別性を捉えた指導,患者とのコミュニケーションであった。指導者は退院後の生活のイメージを促す発問,学生が情報収集や他職種の意見を参考にできる場づくり等の工夫を行っていた。個別性を捉えた指導ができるように指導場面の実際の提示等の工夫をしていた。結論:生活者の視点を重視した慢性疾患患者に対する退院指導への実習指導として,早期に地域・在宅で生活する療養者に触れる体験を持つこと,他職種の意見を参考にする場づくり等が重要である。
ISSN:2188-3599
2189-6100
DOI:10.15065/jjsnr.20201215118