外来待ち時間に対する苦痛を軽減するためのアプローチ法を見出す取り組み

〈目的〉待ち時間に対する患者,医療スタッフの意識調査を行う事で,患者の待時間に対する苦痛,医療スタッフの認識や関わりを明らかにする。待ち時間に対する患者の苦痛の軽減を図る為のアプローチ法を見出す。 〈方法〉研究者3名が患者に3枚の待ち時間に対するアンケート用紙(待ち時間調査)を配布し受付で回収。看護師,クラークにも2枚のアンケート用紙(待ち時間調査)を配布し,専用袋へ回収。アンケートより得られた数値で表すことの出来る情報をグラフ化し,その他意見をカテゴリー別に分類し,待ち時間における問題点を抽出し,患者の苦痛の軽減を図る為のアプローチ法について検討した。倫理的配慮については研究対象者に文書と口...

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Published inNihon Nouson Igakukai Gakujyutu Soukai Syourokusyu Vol. 58; p. 185
Main Authors 岡田, 春美, 長友, 真由美, 静田, 早苗, 神保, 京美, 粥川, 美枝子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2009
THE JAPANESE ASSOCIATION OF RURAL MEDICINE
Subjects
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ISSN1880-1749
1880-1730
DOI10.14879/nnigss.58.0.185.0

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Summary:〈目的〉待ち時間に対する患者,医療スタッフの意識調査を行う事で,患者の待時間に対する苦痛,医療スタッフの認識や関わりを明らかにする。待ち時間に対する患者の苦痛の軽減を図る為のアプローチ法を見出す。 〈方法〉研究者3名が患者に3枚の待ち時間に対するアンケート用紙(待ち時間調査)を配布し受付で回収。看護師,クラークにも2枚のアンケート用紙(待ち時間調査)を配布し,専用袋へ回収。アンケートより得られた数値で表すことの出来る情報をグラフ化し,その他意見をカテゴリー別に分類し,待ち時間における問題点を抽出し,患者の苦痛の軽減を図る為のアプローチ法について検討した。倫理的配慮については研究対象者に文書と口頭で,研究の目的,個人情報の保護,研究協力の自由,研究不参加による不利益はない事について説明し,同意を得た。 〈結果・考察〉対象者は平成20年7月28日から8月4日の外来予約患者710人,看護師123人,クラーク17人。患者アンケート配布数763部,回収710部,回収率93%。スタッフアンケート配布数140部,回収140部(看護師123名クラーク17名),回収率100%。待ち時間に対する意見として,待つのは仕方がないが,自分が何番目に呼ばれるのか,どのくらい待つのか目安を知りたい,分かるような表示方法をしてほしい,という事が多くあげられていた。待ち時間に対し患者とスタッフ側の認識の違いがあり,スタッフ側は患者の苦痛は待ち時間が長いことであると思っていた。患者とスタッフの意見で,必要なサービスは待ち時間のアナウンスが一番多く,患者は待てないのではなく,待ち時間の目安が分かれば待てるのである。具体的に説明していくことで患者の待ち時間に対する苦痛を軽減することが出来ると考える。その事をスタッフ全員が認識し,患者の対応をしていけるよう意識改革をしていくことが重要であると考える。
Bibliography:24-02
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.58.0.185.0