「ふげん」重水精製装置

1979年3月に本格運転を開始した新型転換炉原型炉「ふげん」発電所は,わが国で初めての重水減速軽水沸騰冷却型原子炉である。減速材系,すなわち重水系より発生する劣化重水を再使用するために重水濃縮を行う重水精製装置を設置した。重水精製装置は,建屋工事を含めると1977年12月より建設に着手し, 79年4月末に良好な結果をもって完成することができた。装置は無隔膜減容電気分解方式を採用し,年間95W/Oの劣化重水5tを濃縮し, 99.8W/Oの重水を4.4t回収する設備能力を有する。 本稿では,装置の設計,建設,運転結果について述べる。...

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Bibliographic Details
Published in日本原子力学会誌 Vol. 22; no. 1; pp. 17 - 22
Main Authors 佐々木, 茂雄, 松下, 正
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本原子力学会 01.01.1980
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ISSN0004-7120
2186-5256
DOI10.3327/jaesj.22.17

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Summary:1979年3月に本格運転を開始した新型転換炉原型炉「ふげん」発電所は,わが国で初めての重水減速軽水沸騰冷却型原子炉である。減速材系,すなわち重水系より発生する劣化重水を再使用するために重水濃縮を行う重水精製装置を設置した。重水精製装置は,建屋工事を含めると1977年12月より建設に着手し, 79年4月末に良好な結果をもって完成することができた。装置は無隔膜減容電気分解方式を採用し,年間95W/Oの劣化重水5tを濃縮し, 99.8W/Oの重水を4.4t回収する設備能力を有する。 本稿では,装置の設計,建設,運転結果について述べる。
ISSN:0004-7120
2186-5256
DOI:10.3327/jaesj.22.17